たのしい音楽療法研究所の考える、音楽療法とは?


音楽は、心に響き、体の動きを導きます。

私たちは、音楽療法とは、
音と音での感性的なコミュニケーションの展開を通じて、生活の質を明るく、豊かにするものである と、考えています。

たとえば、音楽の力を借りることで、言葉が不自由な人との間にもコミュニケーションが生まれ、自由に気持ちを表現することにつながります。
楽しい気持ちは、もっと大きくふくらんで、イヤな気持ちは、すっきり発散。
しみじみと思い出に浸ったり、ちょっと難しいかな?と思うことにも、音楽に背中を押されて挑戦してみたり…。

そんな風に、さまざまに気持ちを動かし、自分なりの方法でそれを表現する経験が、クライエントさんの心の栄養になっていくと信じています。
そして、音楽を通してそのお手伝いができれば、と考えています。

歌が歌えなくても、楽器が演奏できなくても、もちろん大丈夫です。

ここでは、結果よりも過程を大切に、「何ができたか」ではなく、 「どう感じたか」というありのままの気持ちを大切にしていきます。ときには、できるけどしない、というのだってOKです。

そして、たとえば学校や作業所でがんばってきた人が、 「ここにくるとほっとする」と思えたり、 今、手持ちの力を存分に発揮することで「あー、気持ちよかった!自分ってなかなかやるじゃん」と思えたり、 音楽を介して人と「一緒に」何かをする楽しさを味わったり…、
そんな場を一緒に作っていきたいと考えています。

つまり、
大人の方の場合には、何よりも充実した余暇の時間としての音楽療法を、 子どもさんの場合には、発達の原動力を培う場としての音楽療法の実現を目指している、といえます。


ちなみに、日本音楽療法学会の定義によれば、音楽療法とは
「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」とあります。
が、音楽療法は、まだまだ未開拓な分野で、さまざまな立場があります。

大きく分けて、行動療法的な立場と、ヒューマニスティックな立場があるとされ、
私たち、たのしい音楽療法研究所は、後者の考えを理論的背景としています。

日本音楽療法学会の定義に掲げられた目標すべての土台となり得る、
「一人の主体としての心の充実」を何よりも大切に考えている、と言えるかもしれません。

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